メディカルラリーとは?
2008年9月27日に、大阪市内で「第7回大阪千里メディカルラリー」が開かれました。
「メディカルラリー」という言葉はあまり聞き慣れない言葉ですが、これは、専門の医療関係者がチームを組み、特殊メイクアップをほどこした模擬の傷病者を診察してみて、あらかじめ決められた時間内に、どれだけ正確かつ迅速に治療を行なうことができるかをチームごとに競い合う競技大会のことです。
競技をもう少し具体的に説明しますと、まず専門的に救命救急を担当している医師、看護師、さらに救急救命士が一緒のチームを組んで出動指令に従うことで、あらかじめ指定された場所へ出動します。
特殊メーキャップを施された模擬の傷病者は、あらかじめ決められた様々な演技を行うので、その演技に対応した的確な救急処置を行なう必要があります。
一例を挙げますと、「人が倒れています。どうやら意識を失っているようです」と書かれている出動指令書を見た後、指定された場所に行くと、模擬の傷病者が頭から血を流して、けいれんを起こして倒れている状況に出くわします。
チームはそれぞれ、その倒れている患者に対して迅速かつ正確に診察を行い、止血処置や人工呼吸等を行い、診察で薬剤の投与などが必要だと判断すれば、状況にあった処置をする事になります。
そして、横で見ているジャッジが、そのチームメンバーの処置の様子を具体的に評価し採点していくのです。
このような、実際の現場を想定(シナリオ)して再現したものを「シナリオステーション」といいます。
今回のメディカルラリーでは、実際には6箇所設置されていました。
各々のチームは、決められた順番にシナリオステーションを回ることで、採点・評価をされることになります。
そして、最終的にその総合得点によって順位が決まります。
今回のラリーでは、千里救命救急センターをはじめ、全国の救急医療施設が20チーム集まりました。
このようなラリー形式の競技大会は、欧米各国ではかなり頻繁に開催されているようです。
しかし日本ではまだまだ認知度が低く、このサイトを見て初めて知ったという人が多いと思います。