ホームヘルパーと介護福祉士
介護職の資格として一般の方にも良く知られている「ホームヘルパー」の資格ですが、ホームヘルパーは国家資格の「介護福祉士」と同じような資格と同一視される場合が多いです。
国家資格の「介護福祉士」もホームヘルパーと同じように障害者や高齢者の自立を手助けするという仕事になりますが、それでは両者の違いは一体何なのでしょうか?
実をいうと、この両者の間の仕事内容にはこれといって大きな差を見いだすことができません。
では一体どうして呼び名が違うのでしょうか?
ホームヘルパーと介護福祉士との大きな違いは、その資格の中身の違いになります。
ホームヘルパーには決まった資格試験はなく、指定のカリキュラムを修了すればだれでも取得できる認定の資格になります。
それに対して介護福祉士の資格は、介護福祉士の国家資格が必要になります。
そのためには、国家試験を直接受けて合格し取得するか、または、厚生労働大臣が指定する養成施設を卒業する必要があります。
しかし、このうち養成施設を卒業すると自動的に取得できるコースは今後できなくなることが決まっています。
つまり、誰でも介護福祉士の国家試験を受けないといけなくなっているのです。
話がそれましたが、このように2つの資格の仕事内容はあまり変わらないのですが、国家資格の介護福祉士は給料に資格手当等の上乗せが付くところが殆どです。
また、正社員という立場で就業しやすく、そのため昇格もしやすいようになっています。
実際の働く現場にも若干違いがあります。つまり、介護福祉士が施設で働いている人が多いのに対して、ホームヘルパーは利用者の自宅を直接訪問することで介護を行う在宅介護が多いことが特徴です。
このように書いてくると、介護福祉士の方が、働く環境・賃金の面だけを見ると優遇されているように思いますね。
そう思いますと単純に、ホームヘルパーではなく、条件がいい介護福祉士の資格を取得した方が良いのでは、と思いますが、介護福祉士の資格はホームヘルパーとしての実務経験が必要となってくるのです。
ですので、介護職で仕事をしたいのであれば、最初のステップとしてホームヘルパーとして現場で学ぶ事を強くすすめます。
ホームヘルパーで経験を積んだ後、さらにスキルアップを目指したいと考えた時点で介護福祉士の資格取得を目指すのがよいでしょう。